問題行動が多く叱ってばかり…。応用行動分析(ABA)を取り入れた叱らない子育てのコツとは。

2歳~5歳の子ども達は自我の芽生えが著しく成長する時期であり、そのことから親の意とは反した行動をとる場面も増え、つい大きな声で叱るようになってしまう…といった悩みを抱えるママやパパは少なくないでしょう。

毎日怒ってばかりいると、子どもはもちろん親としても辛くストレスになってしまいますよね。

そこで今回は「応用行動分析(ABA)」について知っていただき、叱る場面を減らすことで日々のストレスを軽減させる目的に沿った内容を元に、子育てのコツについてお伝えしていきます。

応用行動分析(ABA)とは?

応用行動分析の基本原理は、「結果としてなぜそのような行動が起きているのかを考える」です。

例えば、親子で買い物に行った時に起こる事例で解説していくと

子ども:「おもちゃ買って!」

親「今日はダメ。買いません。」

子ども「なんで!欲しい!買って!」

子どもはその場に大きな声で泣き崩れた。

この例で応用行動分析を考えると、ある言動がきっかけとなり、そのきっかけに対してある行動をすると結果に変化が起こる可能性があります。

つまり、

  • おもちゃを見つけた(きっかけ)
  • 欲しい気持ちを否定された(行動)
  • 大声で泣き崩れた(結果)

といったように、結果に至るまでには必ず何かきっかけ(原因)があります。

その結果に至るまでのきっかけや行動について考えることが応用行動分析です。

叱るよりも効果的な方法

子どもが問題行動を起こした時には必ず原因があるということを背景においておくことも応用行動分析の基本です。

保育園や学校でお友達とよくトラブルを起こしてしまうのも同じです。

問題とされる行動が起きてしまった時には、行動と結果について着目して対応していくことで、子どもの心に寄り添うことができ、理解を深めていけるようになります。

結果だけに焦点を当てて叱ってしまうと、その結果に至るまでのきっかけや行動を見失い、子どもの心を深く傷付けてしまう可能性も否定できません。

そこで応用行動分析を元に、褒める結果に繋がるきっかけを作るということを子育てに取り入れてみてください。

応用行動分析では、結果に至るまでのプロセスに重点を置きます。

叱られる結果に繋がるきっかけを排除し、褒める結果になるようにストーリーを組み立てておくという方法です。

例えば

部屋が散らかっているケース①

親:「お片付けしなさい!」

子ども:「・・・。」(片づけを始めない)

親・「なんでいうこと聞けないの?全部捨ててしまうよ!」

子ども:泣く

部屋が散らかっているケース②

親:「お片付けしよう。」(お片付けBOXを渡す)

子ども:おもちゃを箱に入れる

親:「よくできたね!すごいね!」

このように、ただ指示するだけでなく、「お片付けBOXを子どもに渡す」という行動を先行することで、子どもの結果は変化します。

結果が褒めるに繋がることで、親子共に辛い結果を回避することができます。

このように、子どもの行動を予想して先にアプローチを仕掛けておくことで、問題行動が減り子ども自身も叱られることなくスムーズ行動できるようになるでしょう。

また、「褒められた」という嬉しい結果から、自発的に同じような行動を繰り返すようになるとも考えられています。

子どもの行動の「なぜ?」を知る

応用行動分析では、子どもの「なぜそのような結果になったのか」を考えることが基本です。

お友達を叩いてしまった時でも、一方的に責めることは控えましょう。

もちろん「人を叩く」ということに対しては叱るべき点ですが、なぜお友達を叩いてしまったのかという「なぜ」を知ることが大切です。

もしかしたら、先に遊んでいたおもちゃを取られたのかもしれない、嫌な言葉を言われたのかもしれない、など「お友達を叩いた」という結果に至るまでのきっかけを知ることで理解できることがあるかもしれません。

人を叩くことはいけないことを原点におき、「なにか嫌な気持ちがあった?」と子どもの気持ちを聞いてあげることで、子どもは理解してくれた安心感と同時に「お友達は叩いてはいけない」ということを素直に聞き入れるようになります。

こういったように、子どもの心に寄り添う、子どもの行動に理解を示すということも応用行動分析を取り入れた子育てのコツです。

さいごに

応用行動分析について解説しましたが、忙しい子育ての最中、なかなか思うようにいかないのも子育てあるあるです。

その中で叱ってばかりの毎日になってしまうと、大きなストレスになったり自分自身を責めてしまうようになります。

子どもの問題とされる行動には頭を抱える時もあることでしょう。

そういった時でも「子どもはなぜそういった行動をとったのか?」という結果に対しての原因を考えられる心の余裕を保つためにも、叱る場面を軽減させることに意識を向けることです。

「原因があるからこそ結果に繋がる」という概念を覚えておくことで、いざという時のトラブルにも応用できるようになります。

ぜひ日々の子育てに応用行動分析を取り入れてみてください。

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